カーテンウォールとは、居室のカーテンのように建築物の荷重を負担しない柔構造の高層建築物の外壁に使用される外壁材です。
近年建築されているガラス張りの超高層ビルの大半は、カーテンウォル工法で建築されているのが実情です。
通常建築物の荷重は耐力壁を含めた土台、柱や梁全体で建築物の荷重を負担します。
しかし、カーテンウォール工法の高層建築物では、建物の荷重はすべて土台、柱、梁、等で支え、外壁は建物の荷重を負担しない構造となっております。
その為、カーテンウォールの外壁は取り外し可能な壁となっている点もひとつの特徴です。
カーテンウォールは非耐力壁であり建築物荷重に耐えうる構造とする必要がないため、外壁の軽量化を図ることが可能です。
また、はめ込み式のカーテンウォールでは建物周囲に足場を設置する必要もなくなる為、工期の短縮化や足場設置費用の節約に繋がる点もひとつの利点です。
カーテンウォールの種類は使用している建築材料によって幾つかの種類に分類されております。
日本国内で普及しているカーテンウォールはあらかじめサッシや外装の仕上げ材を取り付けた状態で施工を行うPCa(プレキャストコンクリート)製パネルのPC系と、金属製の枠を組みあげガラス、もしくはスパンドレルを取り付けるメタルカーテンウォールがあります。
日本国内でカーテンウォール工法の先駆けとなった代表的な高層建築物としては霞ヶ関三井ビル、ホテルではホテルニューオータニなどが有名です。
【カーテンウォールの主な種類一覧】
★プレキャストコンクリートカーテンウォール
★アルミカーテンウォール
★ハニカムアルミパネル
★ガラスカーテンウォール
★セラミックパネル
★チタンパネル
カーテンウォールの防火は2008年に国土交通省より構造上の取り扱いについて通達がなされております。
カーテンウォールの防火上の取り扱いに関して、おおまかな要点をまとめると以下のようになります。
【カーテンウォール防火の取り扱い】
★スパンドレル裏面を耐火パネルで遮熱処理する
★部材の繋ぎ目、隙間を塞ぐ
★延焼の可能性を持つ開口部を防火認定品とする
★スパンドレル材支持部材を防火上適切な配置・取り付けを行う